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『で、どうして夜中に風呂に入っちゃダメなんだ?やっぱり音とか近所に迷惑だからか?』
慶の質問に
『そ、それはですね……、その……』
カレンは急に顔を赤くしてモゴモゴ言った。
『はっきり言わないと俺も美佳も分からないよ。』
と言う慶に美佳も頷く。
『えーと、その……だから、』
『だから?』
『メスが夜中にお風呂に入るということは、その…こ、交尾前にするたしなみなんですよ!』
顔を真っ赤にしてカレンは言い切った。
『『はい~!?』』
慶と美佳は同時声を上げた。
だが、美佳はとんでもないことを言った。
『べ、別に私はいいよ……慶となら…』
『み、美佳?』
慶は美佳の思わぬ発言に顔を赤らめ美佳をみつめる。そして、美佳も慶をみつめる……
(や、やばい。美佳のヤツこんなに可愛かったっけ?)
慶がトロンとした表情の美佳を見つめながら思う。
いつしか二人はいい雰囲気に…………ならなかった。何故なら、
バシッ~!!
『うげっ!』
慶の顔面に枕(そば殻製の固いヤツ)が飛んできた。
続けて
バフッ!!
今度は毛布が飛んできた。
『慶のバカ!エッチ!さっさと寝なさい!』
水樹はそう言うと布団かぶって寝てしまった。そのあとをカレンが
『あの~そういう事ですのでお風呂は明日朝一番にしてもらえますか?』
『え、ええ。』
美佳は微妙な返事をかえして布団の中に入っていった。
ところで、慶はというと………水樹の投げた枕(シツコイがそば殻製の固いヤツ)でノックアウトしていた。
そんな慶にカレンは優しく毛布をかけてあげると、
『慶さん、もう少し水樹の事を考えてあげて下さいね?あっ、ち、ちなみに私は何番目でも良いですから…』
「きゃっ」とか言ってカレンは布団に入っていった。
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