不思議な異世界

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『日本人?それが慶の属性?それとも種族?』 『何それ……』 慶は意味不明な水樹の質問に困った、が次の水樹の言葉で理解ができた。 『えーとね、ちなみに私は鳥属性の種族「鷹」だよ』 (あぁ、なるほどそういう事か。) と慶が一人納得していると 『で、慶は何属性の種族何?』 水樹が興味深く尋ねてきた。 『うーん、何て言えばいいのかな…………』 慶が困っていると、 『まぁ、言いたくないなら別に無理しなくて良いよ』 見兼ねた水樹がそう言った。 『ところで水樹、巣ってまだなの?』 『うーん、もう少し、この森を抜けて五キロくらいかな?』 『そんなに!?大丈夫か?』 『平気よ。いつもは二、三人乗せてるから』 と平気そうに水樹は言った。 少しして水樹が恥ずかしがりながら顔を少々赤らめて 『ねぇ、あ、あのさぁ、間違ってたら悪いんだけど……慶ってもしかして…オス?』 『はぁ?もしかしてじゃなくて正真正銘、男、オスだよ』 『ほ、本当?』 と水樹が驚いて再び尋ねた。 『本当だって、嘘いったってしょうがないだろ』 (あれ、どこかで同じ事を言ったような…まっどうでもいいか) すると 『……………ぽっ』 水樹の顔が真っ赤になり何とも言えない乙女チックな表情になっていた。 うわっ、か、可愛い!と慶は一瞬思ったが何か嫌な予感?がした。 そして気付いた、急に水樹の飛ぶスピードが格段に速くなっている事に… 『な、なぁ、少し速くないか?』 『え?そ、そうかしら?』 明らかに動揺する水樹。 『で、でも、こういうのはお互い早く巣に入って……するって言うじゃない』 『へ?こういうのって?つーか、するって何するの!?』 慶が不思議に思い尋ねると、水樹はこれでもかっていうくらい顔を真っ赤にしながら 『も、もう、メスの私に言わせないでよ……バカ。巣に着けばわかるわ』 慶は不安と期待の入り交じった変な気持ちでいっぱいになった。 『ほら、あれ、あれが私の巣』 『うおぁ、あれ水樹一人で建てたのか?』 『まさか、友達に手伝ってもらったんだよ』 『へぇ』 水樹の巣は慶の考えている巣とは全く違った。 分かりやすくいうと、ログハウスみたいな家が大きな樹木の上部にくっついていたのである。
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