サファイル家

4/13
前へ
/30ページ
次へ
カラクリの街なのであまり驚かない。 先に№02が入り、後にからリクトが扉に入った。 リクトが入ると、扉は跡形もなく消えていた。 「地下に続いてるの?」 蝋燭(ろうそく)に火を灯す№02にリクトは尋ねる。 「あぁ…この階段を進めば直ぐだ。」 下に伸びている階段を指差しながら№02は言った。 「俺から離れないで下さい。毒蠍(さそり)が出ますので…」 蠍と言う言葉に挙動するリクト。 リクトはぺったりと№02にくっつきながら周りを警戒した。 じめじめとした冷たい石。 蠍の生息するイメージでは砂漠のような乾燥した地だと思っていたが…蠍など何処にでも居る。 「…蠍を放したのはお前の祖父だぞ…」 「はぁ…!?」 祖父が居る事を知らなかったリクトは蠍の事よりそちらに驚いた。      
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加