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静かにチェスが告げるとリクトは勢いよく顔を上げた。
リクトはハバインと思われる御爺さんと目を合わせる。
途端。
懐かしむかのようにリクトの顔が和む。
そして頬を滑るように涙が流れる。
「ほっほっ…泣くんじゃないよ…リクト君」
優しそうな雰囲気を醸しか出すハバインは目の下にシワを作り笑った。
「ご苦労だったなぁ…02」
「主を迎えに行っただけです」
そう言ってハバインの言葉を冷たく否定した。
「0…いや……チェスよ」
ハバインがその名を呼ぶとチェスは怒りを露にした。
「その名を呼ぶな!
その名を呼ぶ事が出来るのはリクトだけだ…ッ!」
その言葉にリクトは驚きハバインは苦笑した。
「チェス!どう言う事!?
俺初耳なんですけど!」
絶叫するリクトにチェスはさっきたでの怒りは消え優しい笑顔を向けた。
「貴方が付けて下さった名は貴方だけの物でしょう?」
俺が付けた?と、リクトは脅える。
「覚えて…ないんだ…けど」
切なそえに笑うリクトを蛇炎が慰める。
「そんな小さい頃覚えてる奴なんて殆ど居ないから大丈夫だぞ~」
軽い口調で弾むように言う蛇炎のお陰でリクトは脅えが消えた。
「だよなぁ!!」
ニカッと笑うリクトに蛇炎はほっと一息付いた。
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