一章 入学式及び強制恐怖体験

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    ぶつからないように気を付けながら、人込みをかき分けて前に進む。   「入学式だからかな?人の量が凄いや、知り合いとかいないかなぁ、あいつとか……あ゛……」   一瞬、あいつの存在を思い出して寒気がした。   高校まで一瞬になるなんて、悪夢以外何物でもないよ……   ……いや、今は忘れよう、同じクラスになるとは限らないしね。     体育館前まで進むと、受付らしい女性達がいた。   「おはようございます。入学者の方でしたら、失礼ですが生徒手帳の方を提示して下さい」     僕は、先週送られて来た生徒手帳をズボンのポケットから取り出し、受付の方に見せた。   「御確認させて頂きました、入学おめでとうございます。お手元の荷物は我々が寮まで運んでおきますのでこちらに」   言われた通り、両手の巨大な荷物を手渡す。   「では、このまま体育館に御進み下さい。入学式の会場はそちらとなっております」   と受付の人達はお辞儀をした。 僕は礼を言って、これから待ち受けるだろう楽しい学校生活を想像しながら、体育館に進んで行った。  
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