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青柳の天を揺らいだ
灰鼠が瞬いた
時数えたら
もうすぐ
青柳が泳いだ
私の名を呼ぶ声がした
刹那 詞に熱を覚えた
私を向く 私を見た
姿を見せて
後ろの陰を慈しんだように
抱かれ 締め付けた
絲を鋏で引きちぎった
抱かれ 噛み付いた
絲は針で紡いだ
飲み込みなさい
焼け付いた黒い太陽
歩を進めよう
数回の鐘の鳴る方へ
両手合わせ
隙間から覗く
細れの音色 耳から囁く門の声
歩を進めよう
数回の鐘の鳴る方へ
両手合わせ
隙間から覗く
ほら 私だ
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