Pain

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 そしてその魔力がジャオロに巻き付く鎖の先端まで届いたとき、漆黒の首狩り人はゆっくりと眼を開けた。 「ライトニングチェイン」  漆黒の首狩り人の呟きが聞こえるや否や、辺りを青白い光が包み込んだ。  俺は思わず眼を瞑る。  だが俺は眼を瞑る前に見た。鎖に電撃が走り、ジャオロの頭を焼く瞬間を。  しばらくは眼を開けられなかった。想像を絶する光は、俺の視力を一時的に奪ったようだ。  やっとのことで眼を開くと、そこには異様な光景が広がっていた。  漆黒の首狩り人は先程の位置から動いていないが、ジャオロが大変なことになっている。  ジャオロの首はない。あるのは黒い炭だけだ。傷口の断面まで炭になっているのにはさすがに驚いた。  漆黒の首狩り人は無表情のままジャオロの死骸に歩み寄り、生きてる皮膚から鱗を剥ぎ取る。  それをしばらく見つめると、今度は俺に向かって歩み寄ってきた。 「生きてるか」  俺は無言で首を縦に振った。 「最寄りの町で事情を聞く。いいな」  俺はまた無言で首を縦に振る。  もう賞金のことなんて忘れていた。
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