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彼女は漫画も好きだけど、絵画も好きだった。
ある日、友達に誘われて絵画を見に、街へ出掛けた彼女。
友達が見つけた隠れ家の様な絵画のお店には、世界的に有名な画家の版画が飾られていた。
お店の店員さんは、一つずつ丁寧に絵画の説明をしてくれた。そんな店員の中に中学の頃、好きだった先生に似た人がいた。
彼女は無意識にその店員と先生を重ね合わせて見ていた。
その店員は彼女に優しく話しかけてきた。その瞬間、彼女は店員に恋をしてしまった。
『彼の好きな絵画をもっと知りたい』
彼女はそのお店に通うようになっていった。彼女は真剣に付き合えたらと思い、店員が好きだと言う絵の版画を買った。
それから数日後…。
いつもの様に彼女は店員に逢いにお店へ向かった。でもそこにはお店はなく、店員もいなくなっていた。
彼女が手に入れたのは愛ではなく、高価な版画だけだった。
恋愛の難しさを改めて実感した彼女。人をすぐ信用してしまう性格がアダとなっている事に、まだ気付かないでいた。
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