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嫌だいやだイヤだイヤダいやだ嫌ダ……
足下に転がる塊
瓦礫から覗く塊
塊、塊、塊………
赤くぼやける視界でも見える輪郭で辛うじてそれが何かは嫌でも理解してしまう
こんなことは望んじゃいない
やめてくれ
ふと足が重くなった
ぼんやりとした声がする
「……すけ……助……て……」
すがりついたソレは、次の瞬間、原型を留めないほどにバラバラになる
――モット、モットだ………
うるさい、うるさい……
――足りぬ、血が足りぬ……
喋るな……黙れ……
自分の意思とは別に貪欲までに欲してしまう
「…かった。りゅうせい、ケガし……ない…」
近づくな……ダメだ……―――
世界が朱色に染まった
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