二節

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「おら、来いよ死を運ぶ黒き風、ビビってんのか?あ?」     誰がどう見てもビビっているアルに、グエンが挑発的な言葉を投げ掛ける     「ぼ、僕は、戦いとか嫌いでして、えっと、えっと」     怯えた様子でそう言うアルに見かねて、エリザは言う     「ちょ、ちょっと、アル君ビビってんじゃん!やめたげなよ!」     エリザの叫びに、グエンは品定するかの様にアルを眺める     本当にこいつなのか?という雰囲気でグエンは町人を見ると、周囲に立っている町人達は怯えた様子で頷く     早くその悪魔を倒してくれとか言っている     「だ、そうだぜ?覚悟しな」     ニヤ、と不適に笑い、グエンは大剣を構えた     そして、素早くアルに斬りかかる     「ちょっ――――――!」     止めに入ろうとしたが、エリザはその前に正規兵達に羽交い締めにされた     「アル君!」     正規兵から抜け出そうとするエリザ………抜け出せない事も無いが、間違いなく間に合わない     「アル君!」     グエンの大剣による攻撃を、アルは折りたたんである大鎌で受け止めた     「―――――――――え?」     その時、大剣が一瞬輝いたと思うと、グエンの大剣が爆発を巻き起こした。
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