二節

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煙りと爆音が巻き起こった直後、小さなアルの体は派手に吹き飛び、近くの民家にぶつかった………ぶつかった民家の壁に大きな穴があく     周囲の町人の一人が、オレの家………とか呟いているが、誰もそれに返答する者はいない     煙りが巻き上がるなか、どうしたよとグエンは呟く     「まさかこの程度とか―――――」     最初にその雰囲気を感じ取ったのはエリザ、次にグエンであった     異様な何かを感じ取って、グエンは息を飲む     「戦いとかは、本当は好きじゃあないのになぁ……」     まぁ、と呟く声が、煙りの中から聞こえた………そして                         ―――――――――ジャキン、と……折りたたんでいて大鎌が、開く音がしてエリザは軽く溜め息をつく     「殺すのは、好きですけど」     ニッコリと微笑んだアルが、煙りの中から姿を現した。
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