二節

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大鎌を構えて、余裕の笑みを浮かべているアルに、グエンは再び斬りかかった     それを、アルは軽く体をそらして避ける     「おらっ!」     大剣を振り回すグエンと、それを微笑を浮かべながら容易く避けるアル     「グッ!!!」     攻撃を避ける事だけに専念していたかに見えたアルが、突如グエンの腹を拳で殴りつけた     グエンの体が僅かに宙に浮いて、後方に飛ばされる     なんとか着地をするが、方膝をついて軽く咳き込む     そんなグエンを見ながら、アルはクスクスと笑う     「軽いですね」     その言葉を聞いて、グエンは鋭い眼でアルを睨みつける     対するアルは、本当に楽しそうにクスクスと笑っている     「…………チッ!」     グエンはゆっくりと立ち上がって、大剣を構える     「あれ?………まだ、向かって来るんですか?逃げた方が良いですよ?」     まぁ、逃がしませんけどと付け加えてクスクス笑うアル     「ハッ、今にその余裕面消してやるよ」     グエンの大剣から紅の焔が巻き上がる     それを見て、アルはへぇ、と呟く     「死になぁ!!!」     グエンが大剣を振りおろすのと同時に、大剣から巻き上がっていた焔が放出された     大剣から放たれた焔は、鳥の形となりアルに向かって行く。
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