二節

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「うぉおっ!!なんじゃありゃあ!!?」     グエンの大剣から放たれた焔の鳥を見ながらエリザは叫ぶ     かなりの速度その焔の鳥を、アルは軽々と避けて見せた     焔の鳥は、背後にある一軒の家に直撃して大爆発を起こした     戦いを見守る人々のひとりが、ワシの家がとか呟いているが、誰も気にしていない     軽々と避けたアルは、この程度?と言わんばかりにクスクス笑いながら、グエンを眺める     「ハッ、なめんじゃ………ねぇっ!!!」     もう一度、グエンの大剣から焔が巻き起こり、巨大な焔の鳥となってアルを襲う     それをアルが避けようとした瞬間、焔の鳥がいきなりバラけ、一羽からかなりな数になった     「これなら避けれねぇだろうがよ!!!」     無数の鳥が爆発するのとほぼ同時にそう叫びながら、グエンは焔の鳥を連発した     「おらっ!おらおらっ!うおらぁっ!!!」     連続で焔の鳥を叩き込んだグエン、周囲には煙りが巻き上がる     「どうだよ?」     ニヤリと笑いながらグエンは呟く     「そうですね、派手で結構強いし、良い技だと思います」     不意にアルの声が聞こえて、グエンの両眼が見開く     「――――――――――なっ!?」     驚いて振り返るグエンの眼に、無傷のアルが映った     「さて、そっちもいろいろやって下さいましたし…………」     アルは大鎌を振り上げて、微笑んで言った     「もう、終わりにしますね?」
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