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「――――――――――――ッ」
小鳥のさえずりの響く、のどかなとある宿の一室の床でエリザは目を覚ました
近くにあるベッドを見た感じ、ころげ落ちたらしい
だからベッドは嫌いなんだと悪態をつきながら、エリザはよろよろと立ち上がる
しばらくぼんやりとしながら外を見る
ずいぶん、昔の夢見たなぁ
あくびをして目をこすりながら、なんで今更あんな昔の夢を見たのかを考えてみたが、原因は解らない
トラウマにでもなっているのだろうか?だとしたら、あたしはずいぶんデリケートらしい
うんうんと、エリザは満足そうに腕を組ながら窓の外を見る
そりゃあ、あたしはまだ十と七歳だし、当然昔の事で悩む事はあるだろう
あたしは思っている程たくましくはない、か弱い美少女なのだ
「うん、やっぱあたしは普通だっ!」
グッ、と拳を握り、普通よりも明らかに下な行動をとったエリザは、さて着替えるかと呟いて身を翻した。
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