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「あれ?そういえばスケベ鳥は?」
キョロキョロ辺りを見回すエリザに、アルは微笑みながら言った
「レイブンなら、ナンパだよ」
それを聞いて、エリザはうんざりした顔になる
「あんのスケベ鳥………」
「ナンパ…………?」
顔をしかめているグエンに対し、エリザはもの凄く不機嫌な顔を向ける
「そ、ナンパ………スケベ鳥はスケベで、人間の女の子に声かけるんだとさ」
それを聞いて、グエンは更に顔をしかめた
「…………鳥なのにか?」
「そっ!鳥なのにっ!」
不機嫌そうなエリザをよそに、グエンは成程なと呟く
普段は気弱な趣味の悪い殺人快楽者
よくこける常識破りな意味不明な馬鹿女
言葉喋る、一見真面目そうなナンパ鳥
別に自分がまともだとは言えないが、グエンはなんとなく自分が一般人な気がしてきた
「…………あのカラスは、もっと真面目な奴だと思ったんだがな」
グエンはぼそりと呟いた。
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