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「とっ! いうわけだアル君」
「…………へ?」
急に話しを振られてキョトンとするアルの腕を、エリザはガッチリと強く掴む。
「へ? じゃないって! 話しちゃんと聞いてたでしょ?」
まったく会話に耳を傾けていなかったアルは、ますます困惑した顔になる。
「ほらグエン! 立て! ケツを上げろ! 行くぞ、しゅっぱぁぁあつ!!!」
アルの腕をグイグイ引っ張りながら食堂を出ようとするエリザを見ながら、 頑張れよと声をかけて自分は行かないようにしようかと思ったグエンだったが、それだと後にエリザがウザそうだったので諦めて着いて行く事にした。
女性がよろしくお願いしますと頭を下げるのを見て、ふとグエンはなんでオレ達みたいなのに頼むんだ? と考えた。
正義の味方とは言ったが……………。
まぁいいかとグエンは頭を掻く………多分、あの女はまさにワラにもすがる思いなのだろう。
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