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「これが最後の煙草か。」
男は静かにそう呟いた。
男は深く煙草を吸い込み大きく吐き出した。
・・・目の前の光景。
次が自分の番だなんて・・・本当は知りたくなかったんだ。
男は一歩・・また一歩とゆっくり歩き出す。
不思議だ・・涙はでてこない。
暗い暗い道。
ガシャン・・ガシャン・・ガシャン
男を待ち構える不気味な音。
直ぐに音は鳴り止み、男は音のしていた場所に首を置いた。
「なぁ・・後は頼んだぞ・・・・・」
男がそう呟くと・・音が鳴りだした。
ガシャン・・グチャ・・ガシャン・・・
男の時間がそこで途切れた。
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