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安岡が入った部屋は今までと違う空気が流れていた。
重たい。
そう感じさせられた。
部屋の中には安岡以外にも10人近い数の人達がいた。
それをみた安岡は不思議に思いはじめた。
(男もいる・・体を売る仕事をさせられるのではないのだろうか?)
そんな事を考えていると、明らかに[売られた]とは程遠いスーツ姿の男が近づいてきた。
「安岡空だな・・お前で最後だ・・・今から説明が始まるから大人しく座って待ってろ」
なんとも腹が立つくらいの上からの口調に安岡はたいして気にすることもなく静かに従った。
周りをみる。
不安。
絶望。
数人は頭を抱え、何かに怯えているようだった。
しかし・・中にはまるで・・・今から何をさせられるのかを知っているかのような人物の姿も数人いる。
安岡は後者の人物達が不思議でしかたなかった。
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