チップ4

3/4
前へ
/26ページ
次へ
安岡はしばらく椅子に座りながら周りをみていた。 笑いながら話をしている者。 [知り合いなのだろうか?] そんな考えがふとよぎりその二人と同じグループになるのは避けたい。 と思わされた。 協力者を作り、同じグループになれば有利に展開を進めていけるだろう。 まずトランプを使ったゲームとは何なんだろうか? 考えても考えても、答えの出ない疑問は意味がない。 安岡はそう考えポケットを探り出した。 「あった・・」 驚きながらそう呟くと安岡はタバコを取り出した。 安岡は立ち上がり命令口調の男の場所へと行き、「タバコを吸いたいんだけど?」と言うと男は灰皿とマッチを取り出した。 [吸っていいんだ] そう思いながらも安岡はテーブルへと戻った。 タバコに火をつけニコチンを吸い込む。 [やっぱり落ち着く] そう思ったが・・直ぐに安岡は眉間にシワをよせた。 「あの?私も一緒に吸わせて貰ってもいいかな?」 同じテーブルの椅子に座ってた女。 安岡は「いいよ」と一言言うと灰皿を少しよせマッチを渡した。 「ありがとう。私・川瀬由紀って名前・・あなたは?」 安岡は胸についてるプレートを指でトントンと叩き名前をみせた。 「安岡さんか・・よろしくね」 「こちらこそ」 二人の間には煙草の煙が充満していた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

134人が本棚に入れています
本棚に追加