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今、一人きりの桜並木で思うよ。
全ては決まっていた事なのか…
こうなることは、始めから決まっていたのだろうか…
もしそうなら
あの時間は何だったんだろう
こんなにも辛くて
こんなにも苦しくて
こんなにも切なくて
こんなにも…悔しい。
全てはあの時間があるから。
運命や
俺たちを出会わせてくれたのだと
神すら信じられるほど
幸せだったあの時間は…
今この瞬間に
別れに向かって流れていたのか…?
最初から決まっていたのなら
もっと優しくしてあげれば良かった
もっと愛してあげれば良かった
もっと色んなこと話したかった。
もっと好きだと、言えば良かった。
もっと抱き締めてあげれば良かった
手の届く場所にいたのに。
あの日、少し手を伸ばせば、あの背中に触れられた。
馬鹿な自分は
勝手に自分で溝を作って
壁を作って
閉じ籠ったんだ
それでも優しく笑ってくれた。
いつも隣りにいてくれた。
喧嘩なんてしたことがなかった。
好き過ぎたから
悪いところなんて見つけられない程愛していた。
一世一代の大馬鹿を。
笑って許してくれた君に
なんで、あんなことしか出来なかったんだろう。
あどけない、16歳の君の笑顔…
俺の時間は、あの日で止まったまま…
けど、本当は止まることはなくて…
もうすぐ…卒業だね……
風の噂で、君のことを聞いた。
バイトを始めた。
ご両親に反対されてたけど、志望校の合格が決まったからかな
凄く頑張ってるらしいね。
凄く、大人っぽくなった。
ずっと一緒にいよう、卒業してからもずっと…
あの約束…
あれからもうすぐ二年。
二人とも、18だし
変わらない方がおかしいのかな
俺も、少しは変われたのかな
今なら…もう少し上手く付き合えてたかもしれない
あれから何度か誰かと付き合うってこともあったけど
やっぱりフラれんのは俺なんだよな。本気になるほど。
暫く恋愛はしたくないと思う程
手酷くフラれたって…
やっぱり恋愛ってするんだから不思議だよな
君の時もそうだったね
あの時失恋真っ直中で、君は俺を優しく宥めてくれた。
いつも味方してくれた
人を悪く言ったりしない君が
あの時だけ、相手方に敵意を見せてた。
家族を凄く大切にする君が
俺と一緒に居たいがために嘘を吐いたこともある。
不謹慎だけど、嬉しかったよ。
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