たまこといっしょ

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僕はめちゃくちゃに泣きながら、実の父親の腕を必死にふりほどいて外へと出た。 体がバラバラになってもいい。 今日自分が学校をさぼっていることも、ジャージ姿でまだ顔も洗ってないことも忘れておもいっきり走った。 どうして今まで気付かなかったんだろう。 たまこはずっと僕の近くにいて、ずっと僕を愛して大切にしてくれていた。 僕に何を求めるわけでもなく、ただ僕のことを想って側にいてくれた。 それが全てうまく形になって僕に伝わったわけじゃない。 でも、たまこはどんなに辛いことがあっても、一度だって僕に弱音や愚痴を吐かなかった。 それが、たまこが僕と一緒にいられて幸せだったという言葉の証拠なんだと思う。 今になって、僕はやっと自分が大事にしたいもの、しなきゃいけないものがわかった。 やっと、やっとわかったのに、それは僕から遠ざかろうとしている。
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