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……気付くとベンチに座っていた。
木製で背もたれの無い、ちょうど丸太で作ったような、何処と無く愛着のわくやや小さなベンチだ。
そのベンチはうっすらと湿っている。
さっきまでの雨のせいだろう。さほど湿っていないので気になりはしない。むしろ蒸し暑いこの時期には心地よいくらいだ。
少し霞んだ眼下にはこの時期には珍しく向日葵の花が咲いていて。みな太陽とにらめっこをしている。
のどかで癒される風景だ。
黄色く茂った向日葵畑の間からは人の姿が見える。なにやら声がする。
でも何を言っているかまではよくわからない。ただ何となく呼ばれているような気がする。
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