刹那

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タクシーもつかまらない いつの間にかもう、24時。 歩いて帰れない距離ではないけど くたくたの体に鞭打つような そんな気分になった 『…さん?』 『堀田さん?』 聞き覚えのある声に 突然自分の名前を呼ばれて そうとう焦ってしまった。 振り返ると 真一さんが、いた。 この鼓動の高鳴りは 夜道に急に名前を呼ばれたせいだろうか それとも、 この人だから、だろうか この鼓動が勘違いでもいい そう思った。 恋であると勘違いしたほうが 楽なくらい どきどき、してしまっていたから‥
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