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その日は
うっすらと雪が積もっていた。
以前から私の部屋で一年を祝う約束をしていたため、
早起きをして
昼ご飯などの準備をしていた。
包丁を握る手にチクリと痛みが走る。
慌てて包丁を離すと
手からスルリとこぼれた包丁が
キッチンの床にストンと刺さった。
真っ直ぐに、何かを暗示するように。
痛みが走った手には
何の傷跡も残ってはいなかった。
右手を確認すると同時に
けたたましい音で着信音が鳴り響いてた。
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