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「で、でも…
…私は、お目付け役ですから、」
「…いらねぇよ。
ちゃんと、行くから。
お前に迷惑かからないようにすればいいんだろ?」
「、違…」
何か言いたげに、眉をひそめる夕映。
…けれど、その先を聞いてしまったら…もう後戻りはできないと、察してしまったから
「…短い間だったが、それなりに楽しかった。
…ありがとな」
「っ雅也、く…」
…どうして、泣く?
ガミ男に、脅されてるのか?
俺を更正できたら成績良くしてやるとか、言われてんのか?
「…じゃあ、な。
…冬間」
…違う、
「…っ、…あ…」
そんなヤツじゃないって、わかってるからこそ
傷つけたくない。
俺のせいで、お前が危険な目にあうのは…イヤなんだよ
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…六時間目、教室。
まわりは、何か物珍しいモノを見るような目つきで、雅也を遠巻きに見ている。
『めずらしくいると思ったら、最後までいるとはね…』
『さすがに焦ったんじゃねぇの?去年は留年しかけたし』
『別に、こなくてもいいのに…』
、ダァンッッ!!
「…るせぇよ…
聞こえてンだよ、タコ」
雅也の威嚇がきいたのか、まわりは一斉に沈黙をつむいで。
先生も、注意することなく、黙りこんでしまった。
『…ダメですよ、雅也くん』
…、…
『雅也くんは、本当はやさしいんですから…。
そんな言葉使いしたら、カンチガイされちゃいますよ…?』
…なんで、
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