19.将来の夢。

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母さんが逮捕されて、数ヵ月という時間がたった。 その間にも色々あって… ユカリに、父さんとはるきのことを話すと… 怒るわけでもなく、悲しむわけでもなく…ただ、穏やかに眸を伏せながら、 『話してくれてありがとね』…と言った。 それに続いて、『それでもはるきは、私の弟だから』…とも。 …ユカリが、本当は何を考えているのかは…昔からわからない。 それでも、ユカリには万里先輩がいるから…それだけで大丈夫だと思えた。 …俺に、夕映がいてくれたように。 あの日、父さんとはるきの墓参りに行ったとき… 夕映は、一言挨拶をしたあと、そのまましゃがみ込み、手を合わせて…しばらく、何も話さなかった。 俺は、その後ろで立ち尽くすことしか出来ず…声も、かけられなかった。 …ふと なぜだか無性に胸が騒いで、夕映の表情を確かめるべく、横から覗き込んで…言葉を、失った。 『…っ、』 そして、夕映が…ゆっくりと口を開く。 『…お逢いできなくて、本当に残念に思います。 こんな得体の知れない人が来て、困惑しているやもしれませんが…でも、安心してください。 雅也くんは、お二人の分も含めて、私が必ず幸せにします。 それを証明…ということにしていただければ幸いです。 …それと』 『、?』 『やよいさんのこと、もう許してあげてくださいね。 たくさん、たくさん…反省しています。 無関係の私が言うのは、とてもおこがましいですが…どうか、よろしくお願いします』
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