19.将来の夢。

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…信じらんねェ。 「佐倉独自の見解も交えた、あのレポート。 無断で申し訳なかったが、教授に見せると、いたく感動していた。 今思えば、アレが決め手だったな」 B大学は、視野に入れていた所の一つなワケで。 そこの教授から、直々の申し出…。 「佐倉、行く気はあるか?」 「モチロンっス。 迷う必要もない」 「…そうか」 そこで、言葉を濁す山瀬。 それに疑問を覚え、雅也が問い掛けた。 「? 何か問題でもあるんスか?」 「いや、な。 コレは、お前も少し考えてしまうかもしれんが…」 「?」 「高校三年から、B大学の姉妹校、 M高校に転入しないか?」 ドク、ン… 「……?」 「うちの高校を卒業して、独自の勉学だけでB大学に行くのは、少し厳しい所がある。 変わってM高校なら、宇宙物理・理論学科があって、なおかつ教授もよく通うそうだからな。 話も色々聞けるだろう」 …M高校? ここから、離れる? 夕映から、…離れる? 「お前の家の事情は知ってる。 簡易にだが教授に話したら、奨学金を出してくれるそうだ。 M高校もB大学も全寮制だが、そっちのお金は全額負担してくれるそうだしな」 『全寮制』 「…っ」 都合よく、夕映たちと近い大学に行けるなんて、ハナから思っていない。 …それでも、 「返事は、出来れば来週中に頼む。 何なら、直接B大学に行って話を聞いても構わない。 教授には俺から話しておく」
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