21.ヤクソク。

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「……う゛ー…む、」 こうして、とある場所で立往生し、唸っていて…どれくらいの時間がたったのだろうか。 「…バカみてェ、だが。 …俺なりのケジメ…だからな」 気合いを入れるように、雅也は小さく握り拳を作ると…足取り強く、ある場所へ入って行くのだった。 ---------- …私は、本当にズルいです。 雅也くんの優しさに付け込んで、…そのまま、M高校に行かなければいいのに…なんて。 私、バカでした。 『…雅也くん…』 どんなに離れていても、私の気持ちは変わらないのと同じで… きっと、雅也くんも、 『…雅也くん、』 初めから、不安になることなんて…何もなかった。 『雅也くん…!』 「…夕映?」 「、え…っ」 雅也の家へ向かう途中にある、公園の階段を上ろうとした矢先… その頂きに見えるのは、…今、一番逢いたかった人。 そして、雅也もまた…夕映に逢うべく、近道になる公園の階段を下りようとしていたのだった。 「何、やってんだ…? ンな、息を切らし、…て」 、フワ… 言葉を遮るように、小さな体が懐へ飛び込んできて… それを受けとめるべく、両腕を伸ばそうとしたのだが…片手にぶら下げていた『あるモノ』に邪魔をされ、それは叶わず。 二人してバランスを崩し、その場に座り込む形となった。 「、痛…ッ。 お前な、飛び込むなら飛び込むって…! …いや、それより怪我は…」
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