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「雅也くん、…いってきてください」
「、え?」
「M高校に!
…私、間違ってました。
寂しいのは、私だけじゃないのに…悲しみに浸って、雅也くんを困らせて。
…最低です」
「、違…!」
不意、唇に重ねられた温もり。
一瞬だけ触れたソレは、…いやに柔らかくて。
「…私、待ってます。
『ずっと傍にいる』という約束は、守れなかったですけど…そんなのは、いくらだって上書きが出来るものなんですよね?
…だから、約束します。
私、冬間夕映は…雅也くんを、『待っています』」
好きだから、寂しい。
好きだから、傍にいたい。
好きだから、離れたくない。
…でも、好きだから…信じれる。
待っていられる。
…誰よりも、あなたの支えでありたいから。
「…夕映…」
夕映の決意は…雅也に、わずかながらも驚愕を与えていた。
…そして、同時に。
「…夕映。
少し屈んでみろ」
「え…?」
「いいから」
「あっ、…はい…」
いまだ意図は掴めずにいるものの、言われるがまま、夕映は身を屈ませて。
視界の端、雅也が小さな袋から何かを取り出しているのを見据えながら。
「、雅也く…?」
「俺は、お前がいないとダメなんだ。元からダメ人間だったってのに、…お前がいないと、俺は暗闇から立ち上がることすら出来ない。
お前は、俺の『光』だ。
今までも…これからも」
チャリ、…
首元に、ひんやりとした感触。
そこに、視線を落として…。
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