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「…っ…」
…私は…
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「らぁあっ!!!」
誰かを殴るたびに、
「や、め…やめてくれぇ…!!」
コイツら…ゴミが、『助けてくれ』と、泣きながら懇願するたびに
「るっせぇよ!
消えろ!!」
頭が、真っ白になっていく…
「…はぁ、…はぁ、」
荒ぐ呼吸をととのえるように、肩を大きく上下させて。
足元で気絶する男の一人の頭を、踏みつける。
「…俺を倒すんなら、…百人くらいつれてこいよ、な…」
頬に付着した血を、手の甲で乱暴にぬぐう。
…何度も、何度もぬぐっても、取れない。
「…、くそ…」
…ちくしょう、
ちくしょう
「…やぁ、雅也」
「、万里…先輩…?」
…不意に、鼓膜をよぎる、聞き覚えのある声。
振りかえると、万里が、何とも楽しそうに笑みをにじませながら、後ろで指先同士をからめ合わせている。
「おやおや、すごい暴れっぷりだねぇ。
ビックリしちゃうなぁ」
そう言いながらも、雅也と同様、万里も足元の男を足蹴する。
「この男、前から雅也をうらんでた男だったねぇ。
ふふ、失神してる」
「…何の用ですか」
「用がなくては、話しかけちゃいけないのかい?」
さも、当然のように言ってのける万里に、雅也は口をつぐんで。
…何も、いえなくなってしまう。
俺は、…昔からそうだ。
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