07.…名前で。

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…冬間が、よろこぶ… 「! っ流されてんじゃねーよ、俺!」 まるで、邪念を振りはらうかのように声をあげて。 手中にあるペンダントを強く握りしめながら、歩く早さを上げていった。 …俺だって、好きなひとを喜ばせてやりたいという気持ちくらい…ある。 誰だって、好きなひとを悲しませるよりかは、喜ばせたいと願うのは…当たり前のことだ。 「…クソ。 結局流されてんじゃねーか…」 どこか悔しそうに眉をひそめながら、茶糸の髪をかき乱す。 「…雅也、くん?」 「!」 後ろから聞こえたのは、誰よりも守りたいと願うヤツの声。 振りかえっても、その姿は…当たり前に、彼女のもので。 「? あの、…?」 …覚悟、決めるか。 Next... →
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