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門までの道は長く感じた
悠真の頭の中では太陽が言った言葉がずっと残っていた…
隣りを歩く宮本さんを見る。宮本さんの何を気をつけるのか‥‥いまいち解らないだけど、太陽は"気をつけろ"そう言ったんだよな‥‥
じぃ~っと宮本さんを見ていた悠真に宮本さんは気付いた
「‥‥私の顔に何かついてますか?」
にこっと笑いそう尋ねて来た
「うっううん///!!汗」
慌てて否定をし、首を横に振った
宮本さんはそんな悠真を見てくすっと笑った
「…面白い方だ」
「??」
ボソッと呟いた声は悠真には聞こえなかった。だけど、何か言ったのは解ったから首を傾げた
「あっいえ…何もないですよ」
そう言ってまた笑う宮本さんを見て悠真は気をつける必要は無いって思った
だって、こんなに優しく笑う人に悪い人はいない。悠真がそう思うから気をつける必要はないんだっ♪
「そっか♪あっ!門だっ!!」
悠真も宮本さんに笑い返す。前を向くと門はすぐそこだった
「宮本さんっ」
「はい?」
「此所まででいいぞっ♪」
「!?汗」
悠真は何だか嬉しくて笑顔でそう言った
宮本さんは困った感じだったけど、悠真が引かなかったから仕方なくそこで別れた
「ぢゃあねっ宮本さん」
「はいっまた明日」
やっぱり宮本さんは良い人だぁぁ~♪
何て浮かれている悠真を余所に宮本さんはくすりっと不敵な笑みを浮かべていた
『アリス…私ダケノ…モウスグデスネ』
明日から起こる出来事に気付きもしないで悠真は家に帰った
[完]
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