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暗い暗い闇‥‥。
怖くて泣き叫んでも誰も来てはくれなかった
暗闇なんか嫌いだった‥‥。
『………』
―…誰かが呼んでる
―‥‥起きなきゃっ
身体を動かそうとするが全く動く事は無い‥‥
―あれ?…何で……?
『……リス』
―誰かが呼んでるのに‥
もがこうともびくとも動かない身体は、まるで何か重たい物を上から押さえ付けられた様だった
―そうだ‥‥声を出せばいいんだよ
「‥‥!!」
―え‥‥?
―声が‥‥‥出ない?
急激に恐怖感が襲う。目も開ける事は出来ない‥‥。
悠真はただその場にいるだけだった‥‥
『‥‥アリス』
その間にも徐々に近付く声音。誰なのか解らない為悠真は怖くて震えるしかなかった
『アリス‥‥ボクラノアリス‥‥ナカナイデ』
片言の日本語‥‥
何処か懐かしい声音‥‥
悠真は聞いた事がある‥‥?
よく‥‥泣いていた
小さい頃に聞いた覚えがある声音。だけど、記憶が無い‥‥いくら頑張っても思い出せない過去
―誰‥‥?
『怖がらないで‥‥アリス』
『だって‥‥見えないもん』
『大丈夫‥‥ゆっくりと目を開けてごらん』
―‥‥。
目の前に映えたのは小さな頃の自分と‥‥本宮さん?らしき人‥‥
悠真は訳が解らなくなった
―本宮…さん…?
不思議でしかたなかった。本宮さんに似ているソレはこっちを向きニコッと笑った
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