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それから10分ぐらい経った頃かな?生徒会室のドアが開き宮本さん…ではなくパッチリ目の小さい女の子っぽい子が兎の人形をぎゅっと持って悠真の前に来た
「貴方が悠真…?」
「うっうん…」
首を傾げるその兎を持った子は悠真が頷くとにこっと笑った。まるで天使のような笑みだ…
「ぢゃあ…こっちだよ♪」
「あっうっうん」
その兎を持った子は悠真の手をとると生徒会室へと導いた
今思えばこれが原因だったのかもしれないなぁ…
何て悠真は考える訳がなかった
生徒会室に入ってすぐ兎を持った子はパタパタと宮本さんに駆け寄った
本当に見れば見る程に"小さい"絶対に女の子だって言いたくなる…でも兎を持った子はズボンを履いてるからどっちか解らない…
入口付近に立ち尽くしたままの悠真に声をかけて来たのは顔中に絆創膏やら貼ってある少年だった
「ふぅーん♪あんたが"あの"ね~」
「??」
あの?なんだ?あのって…訳解らん奴だなぁ~…
絆創膏少年はにこにこ笑っている
「人の顔見て笑うの辞めてくれないか?悠真そういうの好きぢゃない…」
「へっ?」
悠真がそう言うと絆創膏少年はきょとんっとした
コイツあれだ!!"不思議の国のアリス"に出て来るチャシャ猫だ…似てる…何がってこのへらへら笑ってる所が似てる
「何かお前チャシャ猫みたいだな…」
「……」
「ずっとにこにこ笑ってるし…」
「俺が?チャシャ猫…あんたメルヘンチックだな」
「っ///!!」
くすっと笑い絆創膏少年はいたずら笑みを浮かべた
悠真は悠真で"メルヘンチック"などと言われたせいで赤面した
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