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34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 04:00:54.17 ID:3qmHaia70
竜「…」
男「竜、何を考えているんだ?」
竜「いや、私がお前を拾ってから、どれくらいの時間が
経ったのかと思ってな」
男「ずいぶんと経ったはずだけど」
竜「そうだな。ずいぶんと経った。私も長く生きているが、
お前といる時間は一際早く過ぎてきた気がする」
竜「…退屈ではないか?」
男「あはは」
竜「何がおかしいのだ。私はこんな洞窟にいてお前が…」
男「昔も同じ事を言ってたよ、君は」
竜「…そうだったか」
男「ああ。僕の欲しいものなんて何もない。ってね」
竜「…」
男「だから、僕は言ったんだ。竜がいる、って」
竜「…」
男「幸せさ。それ以外に僕が笑う理由なんてないだろう」
竜「…はは」
竜「…嬉しくて泣いてしまいたいというのはこういう気持ちか」
男「そこまで喜んでくれれば、僕も嬉しいよ」
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