402人が本棚に入れています
本棚に追加
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 04:54:41.41 ID:3qmHaia70
男「そう言えば、以前、私が町に行った事があったろう」
竜「あったな」
男「あの時、知った事なんだが、人間はお互いの事を
名前というもので呼ぶらしい」
竜「ああ。その通りだ」
男「何だ、知っていたのか?」
竜「知ってはいたが必要ないと思ってな」
男「まあ、それはそうだな。
私もそう思っていたから言わなかった」
男「今更だが、お互いの名前を付けてみたりしてみないか」
竜「名前を? 何故だ?」
男「いや、ちょっとした暇潰しさ」
竜「ふむ、構わないが…」
男「…」
竜「…」
男「思いつかないな」
竜「ああ、思いつかない」
男「いつも通り、お前でいいか」
竜「私も、竜でいい」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 04:58:34.38 ID:3qmHaia70
男「せいっ、はあ…っ!」
竜「どうした?」
男「…いや、少し汗で剣が滑っただけだ」
竜「ふふ、年なんじゃないか?」
男「失礼だな。君よりずっとずっと若いんだぞ、私は」
竜「ははは、それはそうだ」
竜「…どこへ行く?」
男「ああ、少し風にあたりに行ってくる。すぐ戻る」
竜「わかった。気をつけてな」
男「若いと言っても、子供じゃない。大丈夫さ」
竜「私から見ればまだまだ子供だがな」
男「竜は、可愛いところは子供なんだがな」
竜「う、うるさい。早く行け!」
男「年、か…何故、私は竜でないんだろう」
男「昔も、そんな事を言ったな…」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 05:04:45.70 ID:Wqku8JU80
ドラゴンの杖があれば…
最初のコメントを投稿しよう!