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では、どのように子孫を残すのか?ライフサイクルを完結させるのか?
どうすればよいか?分かりますか?
(生徒:カマキリの排泄物に卵を乗せることはできませんか?)
人間のケースと同じ考え方ですね。無理ではないでしょう。
しかし、第一の問題として、カマキリの排泄物が、カゲロウに補食される可能性は?
あなたが親になるとして、自分の子供を野原に産み落としますか?
できれば、人間が生活する空間で育てたいと思いませんか?
ハリガネムシもそう思うと思います。
(生徒:そんな知能あるんですか?(笑))
ないさ!知能なんか必要ない。
それができていなければ次の世代に命をつなげない。つまりすべての生物は裏を返せば偶然なのか「知能」なのかは別にして、ライフサイクルを完結できているって事になる。
答えは、成体が、わざわざ産卵をするために、幼生の育成に対して必要な環境まで産み落としに行くんです。
つまり、カマキリの体内から、水中に生活の場所を移すんですよ。
カマキリの尾端から、自力で脱出するんです。
しかしここで問題があるんです。実はこのハリガネムシ、表面は柔軟なクチクラ、角皮で覆われていますが、乾燥からは逃れられない。単純な構造なので乾燥したからといってすぐ死ぬことはないんですが、すぐに乾燥して「さびた針金」そっくりになってしまう。
これが、ハリガネムシの名の由来です。
では、どうやって水中に戻るのか?方法は一つです。
カマキリに連れて行ってもらうしかないのです。
しかし、カマキリのライフサイクルに水辺、水中を必要としません。にもかかわらず、ハリガネムシはカマキリから水中へ、直接脱出する。
カマキリが水辺に行くようにハリガネムシがしむけるしかないんです。
一説によれば、ハリガネムシが体内を食い荒らすと、消化吸収管に穴があき脱水症状を起こすから、との説もあるのですが、『あーのどが渇いた!池で水を飲むか』って、カマキリが思うんでしょうか?
カマキリが水たまりから水分補給をするといったことも紹介されていません。
僕の支持するもう一つの説を紹介しましょう。
それは、ハリガネムシが分泌するタンパク質がカマキリを入水自殺に導く、というのです。
この説も一見荒唐無稽にも聞こえますが、すべての生物は脳内物質にコントロールされている。
確認されてはいませんが、この説の方が矛盾はないんですよ。
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