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待って下さい。
まだ心の準備ができてません。
ていうか、こんな所で告白したくないです。
靴箱に靴を入れる人達の視線が痛かった。
道行く人達が皆、『あ、アイツ、ラブレターなんて渡してるぜー。古臭ぇ』って思ってるような気さえする。
その時、靴箱の影から望美が飛び出した。
三谷先輩は、彼女に背を向けるように立っていたため、おそらく気づいていないだろう。
望美の口が動いた。
(こうなったらヤケだよぉ。こーこ頑張れぇ!)
口ぱくだけど、だいたいこんな感じだろう。
彼女はそう言い終わると、好奇の目を向けた野次馬たちを私の視界から追い払い始めた。
望美の応援を無駄にするわけにはいかないだろう。
私は、覚悟を決めた。
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