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しばらくの沈黙の後、船長のスミスが重い口を開いた
「沈む迄には、後どのくらいの時間がある?」
「おそらく、後二時間…」
船長は愕然とした、なぜならタイタニック号には致命的な欠点があり、救命ボートの数が20隻、収容人数が1178名だが、タイタニック号には2200名の乗客がいた。
「少なくとも1000人以上が、この極寒の海に放り出される…」
船長は急いで対処にあたる、当時の救助要請は二種類ありCQDとSOSがある、この時は両方が使われた。
「船長、カルパチア号から返信が来ました!」
「どのくらいかかる?」
「四時間です!」
「間に合わん…」
事態は刻々と悪化の一途を辿っていた。
4月15日00時40分
この時既に、浸水は毎秒7トンにも及び、既に2万5000トンもの海水が船内に流入していた。
同日01時40分
船首が沈み始め、発電を続けていた乗組員も逃げ出した。
同日02時20分
船の明かりが全て消え、船尾が重みに耐えられず、船体が中央から凄まじい大音響とともに二つに折れ、船尾部分が、海に放り出された人々の上に落下した。船首は、そのまま船尾を垂直に海中へ引き込み、船体は海中で大きく3つに分裂し、海中深くへ消えていった。
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