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「彼が魔族だと?」
「はっきりとは申し上げられません。
しかし、御印が出ないということは……魔族か魔物の可能性が……」
「ふむ」
校長室でその会話はされていた。
栗色の瞳を細め、いぶかしげな表情をする老人。
その前に立つ女性、ルル。
「しかし、彼からは魔族独特の気配が感じられません」
「もしあれば学園の者が気づいておろうからのぉ」
老いた手を組み、彼は目を閉じた。
その間に柔らかな風が通り過ぎる。
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