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「いや、有り得ないから」
真顔で答える二人がそこにいた。
そろそろチャイムの時間が近づいてきているのだろう。
徐々に、食堂を後にする学生の姿が移る。
「えっ、いや、あのっ、だから……」
「シオが嘘つかないことぐらい分かってるわよ。
多分、何かの間違いじゃない?」
「前に相手の体調を見て儀式ができなかったって人もいるし」
互いに目を合わせ、うなずく二人。
さらに席を立ち上がると
「シオは時々抜けてるから。
心配ないよ」
そう安心させるように笑顔で語った。
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