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「………」
言葉が見つからない。
「……えへっ、あたし凄いでしょ?
上流階級の人からお声が掛かったんだからあたしの美貌もまんざらじゃないわね。
まぁ、これで家も安泰。
あたしも好き放題できて幸せ……」
そう言って、また無理矢理笑う。
まるで笑うしか出来ない人形のよう。
「俺は気の利いたこと言えねー。
けど、心はお前のものだから。
今なら叫んだって、泣いたって罰はあたらねぇよ。
その分の背中ならいくらでも貸してやる」
そう言って、彼は握り拳を膝の上で作った。
自分に出来ることは傾聴することと
「?!」
頭を撫でてやることだけ。
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