序章

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迷い子が自分と、少年を見比べて不審そうにする。 「君みたいなって…君も少年じゃないか」 「僕はいいんだよ」 クスッと白銀の少年は笑う。 「だって僕は、この森の王だから」 そう言い終わるや否や、 ボコ…ボコッ… 嫌な音と共に暗闇の地面から無数の眼がいきなり現れた。 自分の足のすぐ下まで眼球で、迷い子は金切り声の悲鳴を上げてあても無く走り出した。 白銀の少年は、あーあとばかりに肩をすくめて、それを傍観する。
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