744人が本棚に入れています
本棚に追加
迷い子が自分と、少年を見比べて不審そうにする。
「君みたいなって…君も少年じゃないか」
「僕はいいんだよ」
クスッと白銀の少年は笑う。
「だって僕は、この森の王だから」
そう言い終わるや否や、
ボコ…ボコッ…
嫌な音と共に暗闇の地面から無数の眼がいきなり現れた。
自分の足のすぐ下まで眼球で、迷い子は金切り声の悲鳴を上げてあても無く走り出した。
白銀の少年は、あーあとばかりに肩をすくめて、それを傍観する。
最初のコメントを投稿しよう!