序章

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「ジュラン」 地の底から聞こえて来るような低い男の声がしたかと思うと、暗闇を引き裂いて黒猫が現れた。 「こんな所にいたのか、ジュラン」 恐ろしく低い声の主は、鋭い目付きをした黒猫だった。 ジュラン、と呼ばれた少年は、風になびく白銀の髪を手で抑えて不思議そうにした。 「どうしたの、フィースロー?何かあった?」
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