序章

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なかった事…の真意は分からないが、そのジュランから発せられる、冷徹な濃い魔力に反応して、魔の森がざわめいた。 まるで、血祭り騒ぎを喜ぶような、奇異な叫びだった。 「応援してくれてるの?」 クスッと、森に向かってジュランは笑う。 フィースローは、ジュランの前に座り、シッポをお行儀良く添えてそれを見守っていた。 「行くよ!フィースロー!」 まるで遊びに行くかのように楽し気にジュランが声をかけると、素早い動作でその後をフィースローが追った。
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