~第一章~

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   ―――バタンッ――― 病院まで息を切らせて走って来た私。 受付で…吭の居場所を聞く。 病室までの道程は…短い筈なのに…とても長く、とても遠く感じた。 一歩一歩近付くに連れて…鼓動が早くなって…………。案内された部屋のノブに手を掛けるけど…なかなか開けられない…。    ―――カチャッ――― 扉を開けると…部屋の電気は消されていて、ただ頭元にある枕灯が点けられていて…寝息もなく、横たわる吭がいた。 楓:か……なめ? 返事がなくて…。胸も動かず、顔色も…白くて…息もしていない。 楓:嘘…だよね⁉吭…ほら…私を驚かそうと…してるんだよね?十分…驚いたよ⁉だから起きて?ねぇ…吭ってばぁ… 吭の身体を揺らすけど…やっぱり返事もなくて…身体も冷たくて…現実を思い知らされる。    ――吭は死んだんだ――        ~Next~
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