~第二章~

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吭:《……あれ?俺…》 眼を醒ますと、そこは暗闇の中で音もなく静寂が広がるだけだった 吭:《……俺死んだんだ。そっかぁ…なんか呆気ない人生の幕引きだな(苦笑)楓泣いてんのかな……》 そう思った瞬間、俺の意識は楓の所まで飛んでいた。 痛々しい手首の包帯が見え驚く 吭:《楓‼‼お前…まさか自殺未遂…》 楓を抱きしめてやりたいのに…俺には触れる事もできない。 声をかけたって楓には届かないんだ…。 もどかしさに胸を締め付けられる。 側にいるのに…今、目の前にいるのに…愛しい人を抱きしめてやることすら出来ない。 愛しい人が苦しんでるのに…泣いているのに…その涙を止める方法は俺には持ち合わせていなかった。 悔しい思いでいっぱいだった…。 自分の不甲斐なさに泣きそうになりながら拳を握り締める。 吭:《俺に身体さえあれば…》 そう思った瞬間、誰かの声が聞こえる ?:《君、身体が欲しいの?》 吭:《……?誰だ?》 そう言って俺は振り返る       ~Next~
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