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私の命があとちょっとしかないっていうのと、悠が楽しくしてくれたっていうので本当に毎日を大切に過ごせた…
…言おうと思ったよ?
だけどね…
怖かったんだ…
今じゃ死ぬのより怖い…
悠と別れることが…
付き合って、今まで以上に悠のいろんなところが見えてね…
もっと好きになっちゃったんだ。
後悔はしてない…
悠と付き合ってなければ私はなんの希望もなく命のありがたさを感じるだけで生きてただけだと思う。
悠と付き合ったからこそ人生の楽しさとか、嬉しさを感じて今を生きていられるんだ…
…だけどそろそろタイムリミット…
最近…体が重いんだ…
お医者さんに宣告されてから…だいたい十一ヶ月がたったかな?
でもまだ…悠には言ってない…
「…久しぶりだな…!雫とデートするのも!」
ちょっと体がだるかったんだけど、悠と予定が合ったからデートに行ったんだ…
すごく楽しみだったんだもん…
ちょっとくらい無理したって…いいよね
「…雫、もしかして今日具合悪い…?」
えっ?やばぁ、気付かれないようにしなきゃ…
「えっ…そんなこと…な…い………」
…あっあれ…?ちょっと意識が…遠の……い…………く…………………
「…雫?おい雫!どうしたんだよ!?おい!!!…い…今救急車呼ぶからな!!!」
…あれ、ここ…どこだろ…
んっ?悠がいる…
あっそうか…デート中に倒れちゃったんだ…
…もう言わなきゃ…やばいよね…
「…う~ん…あっ!雫…!…良かった…雫が無事で…」
「ごめんね…ねぇ悠…聞いてほしいことがあるんだけど…」
「んっ?何だ、なんでも聞くぞ…!」
「…私ね………肺ガンなんだ…」
「………えっ…?」
「あと一ヶ月くらいしか生きられないんだ…」
「…おいおい………冗談だろ…?」
「………………………」
「…嘘だろ………!?」
やっぱり…そう思うよね
「悠に告白された時にはもう分かってたんだ…ごめんね…黙ってて…」
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