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wimd&ground&thunder
リージュはやはり考えていた。ライの正体とレオとの関係、そしてジョニーの千本の事。
すべてが推測の域を出ないまま夕食も取らず眠らず考えている。
リージュ(心鬼の時のは返してもらったし。ライがあの一族であると思うが、違うはずだし、レオとは認めたくないし。)
不意にため息が漏れ出す。
そしてノック音がしている事にドアを開ける。
そこには眠そうなジョニーが立っている。
ジョニー「おはよう。もう10時すぎだよ。」
リージュは急いでカーテンを開けて、太陽の位置を確認する。
リージュ(考えすぎだな。本人に直接聞いてやる)
リージュ「ジョニー、ライを呼んで来い。」
ジョニーはすぐにライを呼んで来た。
ライとリージュの気まずい空気が流れる。
リージュ「単刀直入に聞く、お前は何者だ。あの一族の者か?
ただの竜の血族じゃないだろ?」
ライ「貴様が言いたいのは5大血族の内の滅びた2大血族の片方と?」
リージュ「雷帝の血を引いているんだろ。いや、雷帝竜の一族だろ?一瞬だが見えた。」
ライは鼻で笑う。だが、すぐに笑いは消える。
ライ「貴様は何歳だ。雷帝竜を知ってるなんて。」
リージュ「俺はじいちゃんに記憶をもらったからな。」
ライ「なる、レオは地王獣とでも言うのか?」
リージュ「半分当たりで半分外れだな。」
リージュは小さくため息をつく。
ライ「貴様は知りすぎだ。まぁいい、すまないが僕もわからない、昔から貴族として剣士として育てられたからわからない、貴様の方が知っているのであろう。」
リージュ「80年ほど前に雷帝と地王は実は逃げ延びて風の国にいるとな。」
ライ「レオは知っているのか?」
リージュは首を横に振る。
ライ(それにしてもコイツは何者なんだ。ただの裏の住人ではないし。)
リージュ「確証が持てたらいろいろ話すよ。」
リージュは部屋を出ようとする。
ライ「貴様は何者だ。」
リージュ「昔、知らぬ事が無いとうたわれた忍の者の頭領だ。」
ライとリージュは互いに無言のまま部屋を出た。
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