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滅鬼は砕かれた仮面の右目を押さえながら走っていた。
?「貴方らしくないですよ。傷を負い、殺さずに帰るなんて。」
声と共に滅鬼と共に走る、鼻より上しか仮面をしてない鬼が来た。
滅鬼「光鬼、オレはアイツらが敵になるかどうかを見極めるためだ。まさか仮面とは言え傷を与えるとはな。」
光鬼「背中に刺さってますよ、千本が。
それにどうでした?」
滅鬼「最高だ。アイツらは10集に十分通用する。お前はどう見る?」
滅鬼は千本を抜き、大声で笑う。
光鬼「10集の中に余裕で入れますよ。心鬼を倒したのは本当のようですね。これは楽しくなる。」
滅鬼「戻るぞ、龍鬼達が待ってる。」
二人の鬼は日の光を切り裂くように駆けて行く。
リージュ達が重力から開放されたのは六時間後であった。重たい身体を引きずるように歩く。
ライがリージュを掴む。
ライ「リージュ、あの眼は なんだ、貴様と同じ眼の色、知ってることがあるはずだ。」
リージュ「俺が聞きてぇ。この眼は俺だけの眼だ。親すら違う。」
今にも掴み殴り合いを始めような勢いの二人の間にレオが入る。
レオ「落ち着け、この際奴が何者でもいい。だけど、俺達は強くならないとだめだ。」
リージュ(クソ、本気が出せればマシになるのに。)
?「ゴォォ。」
聞き慣れない魔物の声が聞こえる。
飛龍を追いかけている数十mの竜がいた。
飛龍にはコウエン達の姿がなく、キリカとレナの姿だけだった。
リージュ「行くぞ、お前ら。」
レオ「リージュ、ライ、ドラゴンを頼む、キリカ達は俺が連れて来る。」
ドラゴンは仮面をつけているのに気が付いた。
リージュ「俺が足止めをする、ライは仮面を砕け。」
ライは渋々うなずく。
城下町の入口に入る前にドラゴンの背中に一撃を入れる。ドラゴンは叩き付けられた一瞬の隙に仮面を砕いた。
ライ「ゴメンよ。帰ってくれドラゴンよ。」
ライのゆう通り帰って行く。
リージュ「鬼はコイツらまで扱えのか。」
ライは急いで帰る、リージュは考えながら帰る。
リージュ(ヘキリュウやツグミ達はいないのはおかしい。だから、アイツは囮になったみたいだな。)
心が少し揺らぐのをリージュは感じた。
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